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夢のよう

夢のよう。って言葉。
ずっと明るい話の時に使う言葉だと思って
生きてきた。
けど安倍昭恵さんが
この度の一件で、「夢のよう」という言葉を
使っていらっしゃった。
あぁ、ポジティブな時にしか頭に浮かばない言葉だったけど、こんな時も使うんやな、って、私はどれだけ平和ボケをしていたのか。
まさに今の私の心境は
「夢のよう」で、頭がポーッとして
感情がまたどこかに旅立っている。





「息子が暴れて、家に火をつけて、母親死亡」
そんなニュースを見れば
うちは大丈夫かな、と必ず思う。



「息子が暴れて包丁を振り回し、両親死亡」
そんなニュースを見ても
うちは大丈夫かな、と
必ず旦那に言ってしまう。
すると旦那は
「俺もそう思った」と言う。
私達にとっては、とても身近に感じるニュース。
悲しいけど、これが現実。



また始まったんだ、暴力。
同じ、前と。
急に始まって、理由も語らず45分間。
ほんの少し聞けたのは
原因は「進路」という言葉。
でも思い当たらんのよ。
だって次郎は
「来年の1月までに進路を考える」と言って
親の私らは待ってる状態なのだから。
本来なら
「もう高校生じゃないんだから、とっとと進路決めんかい!!」と言いたい。
でも、今は今で必要な時間なのだろうと
こちらから催促もしてないし
進路の相談もされていない。



「何度言っても繰り返すやん!」とも言ってたな。
また以前の話を掘り起こして怒ってるのか?
フラッシュバック?
話してもらわねば、さっぱり分からないよ。




暴力が終わった後
警察に相談の電話をしたんだ。
次の時は通報してくださいって。
本当は、本当は通報したくない。
以前、次郎がもっと小さい頃に
警察を呼んだ事がある。
思った以上に事が大きくなり
たくさんの警察も来たし
私らも警察署に同行したし
次郎は児相にも一晩泊まった。
次郎にとってその経験は
「学校中の人、近所の人がみんな、警察が来た事を知っている」
という思い込みにすり替わった。
学校中の人が知っているわけがないのに。
自分を指差して噂をしている。
もうここにはいられないから
県外に住みたい。
そんな事を言っていた時期もある。
未だに県外に行きたがるのは
まだ尾をひきずっていると私は思ってる。
それほどの傷を負ったのに
通報したいはずがない。
だけど誰に相談しても
最終的には警察へ、という事になる。
当然なのだけど。



警察に通報されて
逆上しないだろうか。
ブラックリストに載ったと思って
自暴自棄にならないだろうか。
大きくて深い傷を負って
立ち直れなくならないだろうか。
親に裏切られたと思わないだろうか。
通報する事がプラスに繋がるんだろうか。
勇気がない。
でも電話をかけるとしたら私。



明日(もう今日か)旦那はホテルに泊まるらしい。
それだって解決にはならないけど
怪我をした体を休める為と言ってた。
二度あることは三度ある。
前回は3ヶ月前やった。
こんな短いスパンで…絶望。
皆さんなら通報するのでしょうか?
私はどこか
ここで命が終わっても運命かな、という気持ちもある。
それは毎回思ってる。
でも私以外が死ぬのは嫌。



なぜこんな事に。
それしか思わない。
思考停止、まさに夢のようだよ。


by mashiro507 | 2022-08-03 02:00 | 第三章 | Comments(0)